みなさんこんにちは。飼い猫に手を噛まれた羊毛フェルト作家のHirOkOです。
先日、うちのコよつばに噛まれてしまったわけですが、甘噛みではなくしっかりキバが食いこむ噛まれ方でしたので、ほうっておいたら腫れたり熱が出たりと大変なことになっていたかもしれません。
噛まれた直後にしっかり応急手当をしたおかげで、痕には残りましたが大事には至りませんでした。(‘∀‘)=3ホッ
そのときのことを詳しくお話ししたいと思います。(かなり長くなってしまったので、応急手当の要点だけ知りたいよ!という方は、前回の記事を見てくださいね)
念のためおことわりしておきますが、わたしは医療の専門家ではありません。あくまで個人の知見と体験談として読んでくださいね!
1.噛まれたときの状況
キャットタワーのカップ内で寝ていたよつば。
最近の彼は、起きぬけにカップのフチをかじる癖があります。気分転換の爪とぎをするみたいにガジガジと噛むので、飼い主としてはちょっと、おやめいただきたいわけです。(カップも傷むし…)
その日もガリゴリとかじり始めたので、「やめてよ~」と軽く頭をなでようとして手を伸ばしたところ…カップ内でヘソ天興奮状態だったよつばの体の上にかざすように手を出してしまった形になり、あっと思ったときにはもうガシッと右腕のひじから先をホールドされ、手の甲にガブーッとゆっくりしっかり噛みつかれていたのでした。
しまった。やってしまった…!
噛まれないように、噛ませないように常に気をつけていましたが、不意の瞬間には猫の動作の素早さに対応できませんでした。さすが生粋のハンター。そんなところもカッコイイよね好き!…と萌えてる場合じゃありません。完全に噛まれているので。
幸いなことに、上下の犬歯が食いこんでいるとはいえ噛まれた場所が悪くなかったのか、さほど痛みは感じませんでした。なので噛まれながらも冷静に「ヘタに手を動かさないようにして、口を開けて離してもらおう」と思っていました。
猫のキバは細くて鋭い針のようなものです。そういうものが刺さった場合、抜くときもなるべくまっすぐ同じ方向に抜かないと、傷口が横方向にも広がってしまいます。
右腕は手の甲を噛まれているうえにガッチリと四本足でホールド続行中。
ここで大声を出したり手を払うような急な動作をしたりすると、ますます興奮させてしまう危険性が高い状況です。
わたしはつとめておだやかに、でも普段よりちょっと低めに「よつばー、痛いよ~?」と声をかけました。
思うのですが、猫はよほどのパニック状態でもないかぎり、人間の言葉を理解していますよね。聞き入れるかどうかは別として。
もしくは普段とちがうことに敏感なので、わたしの声のトーンに「?」と思ったのかもしれません。
よつばの気がそがれて口もとがゆるんだ瞬間、サッと右腕を避難させることに成功しました!
見れば小さい穴がぽっかりふたつ。よつばの左側の犬歯、上下ぶんの噛み痕です。それはもう見事にぽっかりと…
…あ…これって…猫飼いの勲章では…?(*‘∀‘)
血も出てきましたし、じわっと痛みも感じはじめていたので、バカなことを考えてないですぐに応急手当をすることにしました。
2.傷口を流水で洗い流す、しつこくしつこく!!
水道水を出しっぱなしにしながら、傷口を洗います。
穴のあいた傷口周辺をグリグリともみ出すようにして、5分くらいかけてしっかり洗い流しました。
どうして【すぐ】に【流水】で【もみ出すようにしつこく洗う】必要があるのかというと、感染症が怖いからです。
猫の唾液にふくまれる常在菌のなかには、猫には害がなくとも人間の体内に入ると悪さをする菌があります。猫に強く噛まれたときに真っ先に心配したほうがいい感染症が、パスツレラ症です。
パスツレラ症って?
噛まれたら100%発症するわけではないので、何の症状もなく、痛かったな~だけで済むこともありますが、免疫力が落ちていたりすると大変です。
30分後くらいからとんでもなく腫れて熱が出たり、炎症を起こして重症化するおそれがあります。
そうなってから慌てて病院に駆けこむと、閉じてしまった傷口を切開して中を洗浄・消毒されるという…聞くだけで痛そうな治療を何度も受けなければならなくなるみたいです…( ノД`)ツライ
そうならないために、初動が肝心。噛まれた直後の応急手当が重要です。
すぐに流水で洗うのは、傷口内部に入ったかもしれない菌を流すためです。なので、ただ流水を傷口に当てるだけでなく、中から(いるかもしれない)菌を押し出すようにしながら洗います。
シンクなどに溜めた水で洗うと、せっかく出した菌がまた傷口内部に戻ってしまうかもしれないので必ず流水で。
3.イソジンを塗りこんでしっかり乾燥させる
しつこいくらいに洗い流したら、しっかり水気を拭きとります。(この時点でも血がダラダラ止まらない場合は圧迫止血をしましょう…というかそんなに血が止まらない状態ならすぐ病院に行ったほうがよさそう…)
水気をとったら、ぽっかりあいている傷口内部と周辺にイソジンを塗ります。綿棒を使ってグリグリと塗りたくりました。
これは獣医さんのYouTube動画を見て知ったのですが、動物から受けた傷の応急手当にはイソジンが良いらしいです。実際、人間の病院でされる処置もイソジンでの消毒みたいですね。
ただ、我が家にはうがい薬のイソジンしかなく…。
調べたらちゃんと傷薬としてのイソジンもあるのですね。有効成分の含有量にちがいがあるくらいだったので(うがい薬の方が成分が少ない)、とりあえず手持ちのうがい薬をたっぷり塗っておきました。傷薬のイソジン、これを機に買っておきます。…また使うときがあるかもしれないので…
ところで、イソジンは【乾いたときに殺菌してくれる】そうですよ(知らなかった!)
なので、たっぷり塗ったらそのまま自然に乾燥するのを待ちましょう。
ティッシュで拭き取ってしまったりすると、効果が薄れてしまうのでもったいないですよ!
4.絆創膏は貼らない
傷口を保護して、早くかさぶたができる=傷が治ることを期待して貼る絆創膏ですが、猫に噛まれたりひっかかれたりして血がでたときには…ちょっとストップ!貼らないほうがいいかもしれません。
もし傷口に菌が残っていた場合、早々にフタ(絆創膏)をしてしまうことで、かえって体内での菌の増殖を促してしまう結果になるかも。
というわけでわたしは、イソジンを何度か重ね塗りして乾かしたあと、傷口には何も貼らずオープンにして過ごしました。
それから数時間、なるべく安静にして様子見。
異変があったら病院に行こうと思っていましたが、幸い少しも腫れたりせず、次の日になっても体調に変化はありませんでした。(‘∀‘)=3ヨカッタ
5.”猫飼いの勲章”?いえいえ、あまくみないで!
猫と暮らしていると、ひっかき傷やあま噛みの痕がつくことなんて日常茶飯事で、慣れてしまっているところがありますよね。
むしろ、そんな傷あとがあるのはちょっと嬉しかったりして…(笑)
それに猫からもらう傷は傷口が小さいので、いつものことだしこれくらい大丈夫~!とあまく考えがちです。
でも、血がでるほどに噛まれたりひっかかれたりしたときは、決して軽く考えないでしっかり応急手当をしてください。そして少しでも体調に異変を感じたら、迷わず病院に行きましょう。
飼い主がケガをしていると、100%のお世話ができなくなっちゃいますからね。(*‘∀‘)